「インターステラー」感想。感想しか言えない。

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 SF大作「インターステラ―」見終わりました。

 二時間半超でもなんとか完走。

 難解で理解に至っていない箇所も多数ありますが感想書きます。ネタバレ多少あり。

 

あらすじ

 地球がボロボロで人類滅亡寸前。

 NASAは新たな居住可能惑星を探そうと宇宙探査計画を立てる。

 そんなミッションに選ばれたクーパー氏。地球に残る娘マーフィーと再会できるのか。

 

HALじゃないね。

 本作にはTARSというAIがでてくるのですけれど、私は彼をラストシーンまで疑い続けてました。「2001年宇宙の旅」の反乱起こす系AI、HALのせいです。

 

 SF弱者なので比較材料が2001年しかないんですよ。どのシーンでも2001年が脳裏にチラチラ。特に、ロケットの白と宇宙の黒のコントラストとかは同じ映画かな?って思いました。SFってみんなこうなんでしょうか。だとしたら美しすぎるジャンルです。

 

 とはいえインターステラーは2014年配給で、既にCG技術が華々しく確立している時代。スターウォーズepisode4などの初歩的CG+特撮で表現される宇宙空間も好きなのですが、本作のそれは圧巻でした。今の技術ってすごい。

 

(私の母は今、スターウォーズを笑っています。インターステラーも笑われる日が来るかも。楽しみなような、悲しいような)

 

ノーベル賞か、すごい。

 監修はノーベル賞を受賞した物理学者キップ・ルーソン氏だそうです。すごい。一気にリアリティ感じます。

 

 同時に恐怖も湧いてきます。作中では重力の効果により時間の流れが遅く、その星の一時間は地球の七年相当、という惑星が登場しました。こういうのも現実にありうるということですよね。

 ザ・ビートルズのデビューから解散までが一時間!途方もなさすぎて考えることもできません。怖い。

 

 しかし、宇宙進出のためにはそんな環境も受け入れなければなりません。

 地球を尺度にすると極端すぎますが、基準は地球人が勝手に決めただけのもの。

 我々は地球生まれであるのと同時に宇宙生まれ。きっと大丈夫だヨ!

 

 その宇宙を含有する物があり、更にそれを含有する物があり……なんてことがあったらと、不安は感じますがね。まあ、ニーチェ先生の「力への意思」で乗り切りましょう!

 

 

ニーチェの意地悪!

 色々あってクーパー氏はすごい情報を得ます。そしてそれを娘マーフィーに送ります。宇宙から。またもや色々あってその後クーパー氏は無事帰還するのですけれど。

 そこは地球ではなく「クーパーステーション」と呼ばれるコロニーでした。

 この「クーパー」、クーパー氏ではなくマーフィーに因んでの名前なのです。クーパー氏のすごい情報でマーフィはすごい研究を成し遂げていたんですね。

 

 つまりクーパー氏は橋渡し役に落ち着いてしまったのです。クーパー氏は納得していたけど、個人的には腑に落ちませんでした。

 

 ニーチェツァラトゥストラはかくかたりき」では、「超人への矢」という言葉が頻出し、「人々は超人をつくるよう努力すべきだ」と主張されています。

 ニーチェは「超人になれ」とはあまり言わないのです。

 自分自身が超人になれないって、なんだか辛い。

 本作でも「個人ではなく人という種として行動すべき」と考える人物がいっぱい登場しますが、やっぱり私にはできそうもありません。

 大人になったらわかるかな。

 

まとめ

 難しい映画でした。